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海外の主要都市に訪れインバウンドを考えた。川沿いの景観に惹かれる3つの理由

2016/10/03

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「あ、繁栄はいつも川と寄り添ってる!」それが、阿波踊り世界ツアーで海外の都市に訪れ感じた印象でした。『文明は、川沿いに栄えた』という事実があるように、世界の主要都市も「街の顔」というべき川が存在しています。

例えば…

  • パリのセーヌ川
  • ローマのテベレ川
  • ベルリンのシュプレー川
  • ロンドンのテムズ川
  • ニューヨークのハドソン川

などです。

上記の街は、実際に阿波踊りのツアーで私が訪れ、この目で魅力を見てきた街です。
どの国でも、観光客は川沿い(時には海沿い)の景観に強く惹きつけられ、本能でカメラを向けます。先日行った香港は海でしたが、ここでは同様と捉えます。どこに行っても、水辺越しに都市を眺めると、その土地の魅力が浮き彫りになります。

観光客が川の景観に惹かれる3つの理由

実際に、なぜそういった行動を取るのか。自分の体験から感じた3つの理由を挙げてみます。

1. 開放的で、空が大きく見える

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都市の中にある大河は、そこだけ空が大きく広がります。その開放的な空間でホッと一息つき、観光客は「ここへ訪れたこと」に向き合う。現地で旅に浸れる場所となっています。

2. 俯瞰して都市が見える

New York City in the glow of sunset

建物が立ち並ぶ中心部では、逆に都市は視界に入りません。一定の距離があれば、街は一望できます。展望台のように高低差のある景観も魅力ではありますが、フラットに街を眺めるには、川沿いが理想的です。

3. 歴史と文明の共存を楽しむ

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観光客として感じた「川」の魅力は、「遥か昔からここにある」ということです。観光客は、少なからず街の歴史に想いを馳せて街を歩きます。どこでも観光名所のほとんどは、歴史的なストーリーがあるからです。スターバックスやマクドナルドなどの近代に誕生したものと、歴史的な建造物を同時に楽しむ。さらに、その以前から存在したであろう「川」や「海」を見て、歴史の壮大さを感じるのです(もちろん無意識の領域ですが)。

インバウンドの価値は、『超自然的なもの』と『文明』の融合

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さて、日本はどうでしょう。
例えば、浅草ならば隅田川。京都ならば、鴨川がこれに当たります。

確かに、ガイドブックの表紙を見ると、川沿いにたたずむスカイツリーやレインボーブリッジは、一見街の顔になっているとも言えます。しかし、日本のインバウンド都市の代表格でもある上の2つの都市ですら、海外の観光都市に比べると、川に文化を感じるデザインが計算されていません。建物一つ一つは素晴らしくても、川沿いから見た風景は、日本らしさが溢れる景観へ昇華していない印象です。

わざわざその土地に訪れたくなる理由を深掘りする

そもそも、文化とは、『超自然的なもの』と『文明』の融合だと私は考えています

なぜ自然に「超」をつけるかというと、「自然」というと木々や緑の草花を想像しがちだからです。ここでは、もっと大きな、気温や湿気などの「気候」、坂や土の質などの「地形」、そしてそこに生きる「植物」や「生き物」の総体を表しています。
(もちろん埋め立てた土地などもあるでしょうが、ここではそれは「文明」と捉えます)

『超自然的』なものに影響を受け、理にかなった食べ物や衣服が発展し、理にかなった建築が建てられ、そこに住む人間の表現がアートになっていくのです。例えば、湿気が多い国だからこそ着物や障子の建築が発展した、極端に寒い・極端に暑い気候だからこそ古くからアルコールが有名、などです。その長い年月をかけて蓄積された歴史自体が国の魅力になっており、その時間軸を認識した上での戦略が大切になると思います。

現代のインバウンドとして注目されているのは、経済的に利益を生めるための、”爆買い”対策や英語や中国語表記対策がほとんど。それも観光名所を中心に対策が進みます。しかし観光客が、その土地に訪れた際に「海外に来た!」と実感するのはもっとその以前です。空港で飛行機を降りたときに気候を感じたところから、その国の魅力がはじまっています。

そんな『超自然的なもの』と『文明』の歴史を一枚の写真として収められ、感じられるのが『川』なのだと思っています。

阿波踊りの本場・徳島は、川の都

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ところで、阿波踊りの本場・徳島県は、全国有数の川の都です。
市内には、大小合わせて138もの河川が流れています

阿波踊り期間中は川沿いに明かりが灯り、蒸し暑い気候の中で「ぞめき」が無秩序に流れています。この景色にも、無意識のうちに超自然性と文明を感じ、情緒に浸ることができます。そんな、その土地にしかない景観という資産を最大限にデザインし、街をブランディングしていくことは非常に有効かなと思います。

そんなとき見かけたテレビCM

そんなことを考えていると、ちょうどこの記事と同じようなテーマのCMがテレビで流れてきました。
こちらの、缶コーヒーの『BOSS』のCMです。

これもまさに、川から日本の魅力を掘り下げている好例です。
以上のように、日本の魅力を掘り下げインバウンドを考えるとき「川」という視点を持って考えるのも面白いと思います。

皆さん、いかがでしょうか。

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米澤 渉
1985年、東京都生まれ。一般社団法人アプチーズ・エンタープライズ プロデューサー。寶船プロメンバー「BONVO」リーダー。山形県米沢市おしょうしな観光大使。日本PRのCM『日本の若さが世界を変える』に出演。「my Japan Award 2014」 にて《箭内道彦賞》を受賞。

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