阿波踊りで稼ぐということ。私たちの出演料についての想い

ありがたいことに、近年私たちは皆様からたくさんのご依頼をいただけるようになりました。とても嬉しく思い、どんなご依頼も心を込めてプランを提案させていただいております。

しかし、実際に出演に至るケースはお問い合わせの4分の1程度。その大半はお見積もりの段階で折り合いがつかなくなります。

「正直、予想していた金額よりも高いので厳しい」そう思われるお気持ち、私も痛いほどわかります。

一つは、多くの場合、予算の枠があらかじめ決められているということ。そして、特にこの不況といわれる時代に、まずコストカットの対象となるのは行事の予算であるということ。これはごく自然なことです。

寶船はそんな中でも、他の芸能集団と比べてもしっかりと出演料をいただいております。

ではなぜ寶船は、それでも金額を下げることをしないのか。それは私たちの公演に対する想いに理由があります。

WHYの明確化

私たちのような団体にオファーを下さる皆様は、「イベントに出演してほしい」というお問い合わせの裏に、必ず様々な課題を抱えております。それはひとえに『イベントの成功』という言葉で括られていたとしても、それぞれ異なるものです。

例えば、とある会社の企業パーティーでしたら、社員のモチベーションと団結力の向上が目的。

商業施設イベントであれば、お客様の足を止め、見込み客を顧客へ、顧客をリピーター客へとステップアップさせたい。

学校における芸術鑑賞会であれば、生徒の皆様に芸能の素晴らしさを伝え、若者が前向きに生きていくきっかけづくりをしたい。

このように、同じ「お客様に感動を届ける」という目的でも、導き出すプロセスは全く違うのです。

私たちはこの公演の目的を整理し明確にする作業を「WHYの明確化」と呼んでおり、イベントの成功にもっとも大切なポイントであると考えております。

そのためには、公演規模やお客様の年齢層、クライアントが目指しているビジョンをリサーチし、プログラムの内容を一から練る必要があります。(実際これまでの公演は、すべて演目内容を変えて行ってきました。)この作業は、目に見えないもので見積もりの段階で理解していただくことが難しいのですが、これこそが私たちの存在意義なのです。

以前ご依頼いただき、イベントが大盛況に終わったクライアントの方からこんなことをお聞きしたことがあります。

「寶船さんって、コンサルタントとかカウンセラーみたいな阿波踊りグループですね」

この言葉は非常に的を得ていて、強く印象に残りました。WHYの明確化が成功した好例だと思います。

それでも安くしたらどうなる?

では、このプロセスを省き、安く抑えようとしたらどうなるか。
時間の範囲内で、テンプレートのように決まったパフォーマンスをして帰るだけ。お客様の年齢層もイベントの目的も考慮できず、パフォーマンスは一方通行。極端に言えば「時間を埋めれば何でもいい」ということに成りかねません。
実際に、「阿波踊りならどこでもいいです」「和物の芸能なら何でもいいです」と言われることもあります。「どこでもいいので安いものを探しています」と言われる方もいらっしゃいます。

ですが経験上、そのようなご依頼の方が「もっとこうしてほしかった」「イメージと違った」と終了後におっしゃられることが多い。ですから、クライアントが特に求めていなくてもプロとして活動してる以上、WHYの明確化の手間は必須だと考えています。

プロとして、出演料をいただくという責任

私たちは日本初のプロ阿波踊りグループとして活動しており、「阿波踊り」という名詞ではなく「寶船」という固有名詞で勝負することを選んだわけです。ボランティアではありません。阿波踊りで雇用を生み、世界で戦えるというロールモデルになることもミッションの一つです。

それには、健全な経営を目指し、利益を社会がより豊かになるための投資へと変えなければなりません。法人としてしっかりと業績を伸ばすことが大切であり、出演料をいただくことは健全であると考えております。

だからこそ、パフォーマンスのクオリティや観客の前に立つという重さも強く感じて、誠心誠意踊らせていただく所存です。

芸能は、コストではなく投資

エンターテインメントは、他の業界と違い「なくても生きていけるもの」です。短期的に考えれば『コスト』と捉えてしまうことが多いです。しかし、人が元気になること、モチベーションや団結力が上がることは、『未来への投資』と考えられるのではないでしょうか。ヒト・モノ・カネと言われる資源の中で、最も土台を作るのはヒト。私たち寶船は、そんな人のエネルギーを最大化することが最も得意なグループです。
「公演」は私たちがつながるきっかけ。本当の価値は、共にパートナーとして課題を解決するところにあります。ですので出演料についても、(不当に高価であるわけではないので)ご理解いただけたら幸いです。

この記事を読んで興味を持ってくださる方が一人でも増えることを望みます。上記に書いたように、実際にご相談しながら内容や料金が決まっていくので、企画段階であってもお気軽にお問い合わせくださいね。

皆様よろしくお願いします。

↓ご依頼のページはこちら(料金表あり)
https://takarabune.org/offer/

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で寶船 Takarabuneをフォローしよう!

上部へスクロール