どうもこんばんは。金髪の異端児、たかしです。
今回は阿波踊りを、アメリカの『アーカンソー大学』で踊ってきました!
寶船が2018年に行ったアメリカ横断ツアーの一環として訪れたアーカンソー大学。一体どんな雰囲気だったのでしょうか?
動画をご覧いただければわかりますが、今回僕らが踊った場所はステージのある劇場ではなく、大学の普通のラウンジみたいな場所でした。そんな場所で僕らがいきなり踊ったところで、はたしてアメリカの大学生は立ち止まって見てくれるのでしょうか?今日はその辺りのハラハラ感もお楽しみ下さい。
約10日間にも及んだ、寶船のアメリカ横断ツアー。連日街から街へと移動して、着いた会場ですぐに踊る、という無謀なスケジュールをこなしていました。僕らがアーカンソー大学に到着したのは、そんなツアー日程が半分ほど消化した頃でした。
アーカンソー大学に着く頃には、正直僕らは心身共に疲れが溜まってきていました。今どこにいて、その日にどういう公演をするのか。それすら把握しきれないほど追い詰められていました。
一度やってみたらわかるんですが、朝の4時頃から夕方までノンストップで車に乗り続け、夜には1時間半の公演をやって、深夜に寝床について、また明け方起きる。この生活を何日間も続けると、5日目あたりには誰だって精神や体調にガタが出てきますよね。
普通に元気な日だったら気にならないことも、睡眠不足や体調不良に見舞われると、つまらない揉め事なども出てきかねません。そうならないように、お互いに気を配っていたことをとてもよく覚えています。
そんな中、迎えたアーカンソー大学での公演。この日のステージは今までのパターンとは違い、キャンパス内のラウンジみたいな場所でゲリラ的に踊る感じでした。
正直、僕らが太鼓を叩き始めた時には、お客なんて1人もおらず、めちゃくちゃ不安だったことを覚えています。このまま誰もお客さんが集まらず、ただただ時間が過ぎていってしまうのではないか。そんな不安がメンバーを襲いました。
そうやって太鼓を叩きながら、数分間が過ぎました。この数分間は長かったですね。体感だと30分にも1時間にも感じました。目の前の椅子に誰も座らないまま、ただただ太鼓を叩く。演者にとって、この状況がどれだけ怖いことか。
このまま悪夢のような状況が続くのかと思って天を仰いだ次の瞬間、奇跡は起こりました。何人かのノリの良い学生さんが僕らの太鼓の音を聞きつけ、近くまで寄ってきてくれました。
1人、2人、3人。4人目くらいが席に座ると、後ろの方から一気に人が押し寄せ、最終的にはかなりの人数になりました。あの時は本当に嬉しかった。ホッと胸を撫で下ろしました。
集まった学生さんは、多様な感性を持っている雰囲気でした。肌の色や性別の垣根を越えて、純粋に文化を楽しもうとする姿勢が伝わってきました。
ラウンジの天井からは、世界各国の国旗が吊るされていました。世界の国旗の真下で文化や言語の壁を越えて、みんなで阿波踊りを踊る。
「これこそが多様性だよ!これこそがグローバルだよ!」って心から思いました。この景色が見たいから、僕らは阿波踊りをやっているのかもしれない。そう思いました。
その瞬間、今までのツアーの疲れやストレスが一気に吹っ飛んでいきました。踊り子にとっての一番の薬は、やっぱり踊ることだったんですね。
(たかし)
※このイベントはコロナ禍以前に行われました。
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米澤 陸

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