どうもこんばんは。金髪の異端児、たかしです。今回は阿波踊りを福島県の中学生の前で踊ってきました。
喜多方ラーメンで有名な福島県喜多方市という街に訪れ、劇場に集まった地元の中学生たちに寶船のパフォーマンスを見てもらいました。
一般的に中学生くらいの年齢って思春期のど真ん中で、一番日本の伝統芸能とかに興味を持てない時期だと思うんですよ。でもあえてそんな年齢の子たちにこそ、僕たちのパフォーマンスを届けたい。人生で最も多感な時期に出会うエンターテイメントって、その人の一生を決めたりするじゃないですか。僕たちの阿波踊りで、中学生の青春に炎を灯したい。そんな強い信念で今回踊ってきました。
ステージ中には、寶船史上でも最悪と言っても過言ではない数々のアクシデントに見舞われた今回の喜多方のステージ。そんな状況をどのように切り抜けていったのか。そして、その窮地を救ってくれた救世主は誰なのか。今回はそんな波乱続きの回となっております。詳しくは、ぜひ動画をご覧下さい。
まず最初に言っておきたいのは、今回の喜多方での公演はコロナ禍の真っ最中に行われたってことなんですよね。やはりどの業界も2020年の春以降、コロナによって大変な痛手を被った方々が多かったと思います。もちろん寶船も例外ではありません。決定していたはずだったイベントや、海外ツアーなどは全てキャンセル。正直一時は、エンタメ集団としてどうやって生きていけばいいのか、ってことを真剣に考えたこともありました。
そんなタイミングで行われたのが、今回の喜多方の公演なんですよね。僕らにとっても、当時劇場で沢山のお客さんの前で踊るのは半年以上ぶり。並々ならぬ気合いで臨みました。
きっと喜多方の中学生のみんなも、日々の娯楽に飢えていたタイミングだったと思うんですよね。先生たちに聞いたら、2020年は修学旅行も学園祭も運動会も基本的には全部中止だったって言ってました。そんな中で唯一、日常の鬱憤を吐き出せたのが寶船の公演だったわけです。やっぱ青春ど真ん中のタイミングで、色んなイベントを自粛しないといけないって辛いじゃないですか。自分だったらと思うと本当にいたたまれないです。
だからこそこういう場を仰せつかった僕たちとしては、本当に真剣に挑まないといけないなぁと思いました。本来は劇場の客席に人をパンパンに入れて、2公演行う予定だったんです。ですがこういう時期というのもあり、密を避けるため一回の公演の人数を半分に減らし、全4公演という形でパフォーマンスを行いました。一時はコロナの影響を考えて、公演自体を取り止めにするって可能性もあったんですが、沢山の先生方やスタッフの皆さんのご尽力により、無事に開催することが出来ました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
福島県喜多方市の全公演が無事終了しました!90分の単独公演を二日間で4公演させていただきました。
中米ツアーぶりの大劇場だったので、本当に楽しかったです!
どの回もめちゃくちゃ盛り上がったーー!今回寶船を観てくれたみんな、本当にありがとう!ぜひ感想送ってねーーー✨また会いましょう! pic.twitter.com/KweoghJzkS
— 寶船 TAKARABUNE (@Takarabune_info) October 6, 2020
僕らとしても、喜多方には『喜多方発21世紀シアター』というイベントで毎年訪れていたので、思い入れも一際でしたね。こういう学校公演の時って、本気で挑まないとダメなんですよ。中学生だからってなめてかかった瞬間に、めちゃくちゃ失敗します。むしろ若い子たちの方が感性が鋭いし、ドライにものを見ているので、本当に真正面からぶつかっていく必要があるんですよね。なので学校公演って、いつものステージよりも厳しくて尚且つ楽しいんです。
それに加えて今回のステージでは、まさかの機材トラブルが立て続いて起きました。一体何があったのかはあえてここでは書きませんが、その絶体絶命の状況を救ってくれたのは、ほかでもない喜多方の中学生のみんなだったんですよね。「舞台の上で奇跡は起こる」ってよく言いますが、あの時はまさに奇跡だったと思います。
公演が終わってからも沢山の生徒さんからメッセージをいただきました。「あのあと学校に帰っても友達と踊ってました」っていうメッセージを聞いた時、本当に涙が出るくらい嬉しかったな。僕らの阿波踊りが、中学生の青春の1ページになった。エンタメやってる人間にとって、これ以上の喜びはないですよ。
まさにこれからの時代をつくっていく世代の前で踊れて、本当に幸せでした。人生って出会いの連続だから、またいつの日か、今よりお互いに成長した状態で一緒に踊れたら素敵だなぁ。
(たかし)