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ジャッキー・チェンに学ぶ伝統文化を現代にアップデートする方法論

2018/10/10

こんにちは寶船の金髪の米澤陸です。
今日は僕なりの『ジャッキー・チェンに学ぶ伝統文化を現代にアップデートする方法論』について書いていこうと思います。

香港カンフー映画界の革命児『ジャッキー・チェン』

伝統文化を現代にアップデートさせた先駆者の1人として真っ先に僕が頭に浮かぶのは、香港アクション映画界に旋風を巻き起こした大スター・ジャッキー・チェンです。

ジャッキーの登場により、香港映画界は大きく変わりました。

香港カンフー映画を世界に広めたパイオニア《ブルース・リー》の存在

ジャッキーの登場以前、香港カンフー映画界をリードしていたスターといえば、皆さんご存知のブルース・リーだと思います。ブルース・リーは香港カンフー映画を世界に知らしめたパイオニアとして彗星の如く登場しました。

ブルース・リーは香港カンフー映画を世界に広めただけでなく、世界基準でのアジア人の価値を高めることにも成功しました。そういった点でも彼の功績は計り知れません。


映画『燃えよドラゴン』でのブルース・リー

しかしながら、改めてブルース・リーの映画を見返してみると、彼の段階では「カンフー=香港の伝統文化」という捉え方が残ったまま、映画上でもカンフーを“特殊な文化”として紹介されているように感じます。

ジャッキー・チェンの登場で革新されたカンフーアクションの立ち位置

そんな中、ブルース・リーの後にジャッキー・チェンが登場したことにより、香港映画のカンフーの立ち位置が大きく変わりました。
彼の出世作『プロジェクトA』や『ポリス・ストーリー』あたりの時には、映画上で違和感なくカンフーを登場させることに成功しています。

映画『プロジェクトA』アクションシーン

映画『ポリス・ストーリー』アクションシーン

今では当たり前のように世界中でカンフーアクションが発展していますが、カンフーをポップカルチャーにまで伸し上げたという点で、ジャッキーの功績は大きいと思います。

まぁ、僕が言うまでもないですが。笑

ジャッキーから僕たちが学べること!『カルチャー×カルチャー』という考え方

さて、僕たち寶船が阿波踊りという伝統文化を現代にアップデートするにあたって、ジャッキーから学べる事はなんでしょうか。

それはズバリ「ジャッキーは『カルチャーとカルチャーの融合』という視点を持っていた」という点かなと思います。

ジャッキーの場合、カンフーを現代にアップデートするにあたって、これまたアメリカの伝統文化であるスラップスティックコメディを下敷きにしました。カンフーアクションにコメディ映画的手法を融合させたという事は、それまで誰も発想しなかった彼の大きな文化革命だったように思います。

スラップスティックコメディ映画(スラップスティックコメディえいが)とは、観客を笑わせること及び観客の笑いを引き出すことを主目的とした喜劇映画の中でも、特に体を張ったコメディ映画のこと。 日本では『ドタバタ喜劇』と訳されることが多いが、厳密には異なる。代表的なスターとして、チャーリーチャップリン、バスター・キートン、ハロルド・ロイドなどが挙げられる。
(Wikipediaより)

1930年代にアメリカ映画界でトーキー映画(発声映画)が登場して以降、チャップリンやキートン、ロイドといったいわゆるスラップスティックコメディの文化は衰退していましたが、1980年代に地球の裏側の香港でジャッキー・チェンという男がカンフーアクションとして、スラップスティックコメディ映画を復活させることに成功しました。

つまりジャッキーは、カンフーという香港の伝統文化を現代にアップデートさせたと同時に、スラップスティックコメディの復活にも貢献したということになります。
これが成し得たのは、やはり彼の持つ独特の世界観とバランス感覚で、文化と文化を融合させる事に成功したからだなぁと感じます。

スラップスティック・コメディの影響が見られるジャッキー映画たち

①『プロジェクトA』

まずは下の動画の『プロジェクトA』の時計台のシーンをご覧ください。

このシーンは下の動画のハロルド・ロイド『要人無用』のシーンからオマージュしたものです!

②『プロジェクトA2』

続いて下の動画の52秒付近のシーンをご覧ください。

このシーンはバスター・キートン『キートンの蒸気船』の中でのシーンをオマージュしています。下の動画のシーンです!!

③『プロジェクト・イーグル』

『プロジェクト・イーグル』という映画からは2つのシーンでスラップスティック・コメディの影響が見られます。

まず1つ目は、上の動画の1分18秒付近のシーンです。これは恐らくバスター・キートンの『キートンのセブンチャンス』のシーンからの影響でしょう。
下の動画の1分23秒付近のシーンのオマージュだと思われます。

続いて、上の『プロジェクト・イーグル』の動画の3分22秒付近のシーンです。このシーンは②『プロジェクトA2』でも紹介したバスター・キートン『キートンの蒸気船』の中でのシーンをオマージュしていると思われます。下の動画の2分11秒のシーンです。

このようにジャッキー・チェンの映画には、多くのスラップスティック・コメディ映画の影響が見られます。ここで挙げた以外にも、ジャッキーは沢山の映画でスラップスティック・コメディ映画にオマージュを捧げています。

寶船がジャッキー・チェンから学ぶべきこと

これから寶船がやらなければならない事は、ジャッキーがカンフーにおいて成し得たように、『阿波踊り×〇〇』の〇〇の部分を探り当てる事かなと考えています。
例えばそれは、最先端の音楽なのかもしれないし、最先端のファッション、最先端の教育といった発想もあるでしょう。

いずれにしても、寶船が他業界の良い部分と融合し『阿波踊り×〇〇』を生み出すことによって新しいカルチャーが発展し、いずれは阿波踊りがポップカルチャーのメインストリームに当たり前のように登場する未来を作れたらいいなと考えてます。

 

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米澤 陸
1991年、東京都生まれ。寶船のプロメンバー「BONVO」に所属し、年間200ステージを越える公演に出演。奇抜なメイクと、パントマイムやダンスを取り入れたオリジナリティ溢れるパフォーマンスには定評がある。

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