文化と芸能 阿波踊り

「エライヤッチャ」ってどういう意味!? 掛け声から紐解く阿波踊りの精神

2016/03/20

今、訳あって阿波踊りの歴史を調べています。そこで阿波踊りという文化と精神を紐解く上で、掛け声がすごく勉強になったので、ここで皆様と共有したいと思います。

「エライヤッチャ、エライヤッチャ、ヨイヨイヨイヨイ」
この有名な阿波踊りの掛け声、知ってますよね?
でも、歴史的にどういう意味で使われてきたかしっかりと調べた方は少ないはずです。

まず基本情報として、この掛け声は「お鯉さん」の愛称で有名な多田小餘綾(ただこゆるぎ)さんの「阿波よしこの」の中に登場する一説です。昭和6年(1931)に日本コロムビアから発売されて全国的に広まりましたが、歴史の資料を紐解くと、江戸時代から盛んに歌われていたことがわかります。

では、どんな意味で使われていたか見ていきましょう!

そもそも意味はひとつじゃなかった!?

「エライヤッチャ」の意味は大きく分けて三つあると言われています。

意味1「たいへんだ!」と活気を付ける

一つ目は、関西弁の「えらいこっちゃ」と同じように「たいへんだ」という意味。江戸言葉で言うところの「てえへんだ!てえへんだ!」のような使い方です。活気付けや、気合いを入れる意味合いがあります。

意味2「すごいやつだなぁ」「がんばってるなぁ」

二つ目は、関西弁で言うところの「どえらいやっちゃなぁ」のように、「すごいやつだなぁ」という意味。転じて「がんばってるなぁ」という意味で、お互いを認め合い励ます言葉として言います。また、一説によると江戸時代の阿波踊りは過激で反体制の祭りだったので、権力を挑発する意味合いでも使ったのではとも考えられています。「〇〇するなんて、あんたはお偉い身分ですね」という皮肉を込めたニュアンスです。

意味3「ええじゃないか」のように世直しの謳い文句

三つ目は、「世直し」の謳い文句で歌われていたという説です。慶応3年(1867)12月に、「ええじゃないか」の乱舞が徳島県の撫養(むや)に上陸し、翌年(慶応4年)にかけて徳島は「ええじゃないか」が大流行します。当時の資料に、阿波では『日本国の世直りはええじゃないか、豊年踊はお目出たい』と歌った記載があります。その際、阿波の民衆は得意の阿波踊りで「ええじゃないか」を踊ったそうです。そして「ええじゃないか、ええじゃないか 」という囃子言葉が、阿波踊りを通して上記二つの意味と混ざり合い「えらやっちゃ、えらやっちゃ」となまって、世直しのコールとして使われていったと考えられています。

上記の三つの使い方は、どれが正しくどれが間違いということではありません。様々なシチュエーションで意味合いが変化し、歌われていたと考えるのが自然でしょう。いずれにしても、江戸時代の阿波踊りは民衆が狂乱状態になり踊り狂う祭りだったので、民衆の力が湧いてくるような言葉だったといえます。

まとめ

「エライヤッチャ、エライヤッチャ、ヨイヨイヨイヨイ」は、
団結力を高め、時に励まし合い、時に権力に立ち向かう『世直し』の掛け声だった!!
つまり、ロックであり、ラブであり、ピースである

この掛け声は、残念ながら現在阿波踊り大会で耳にすることが少なくなってきました。しかし起源を掘り下げると、阿波踊りの精神を象徴する代表的な掛け声といえます。

 

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米澤 渉
1985年、東京都生まれ。一般社団法人アプチーズ・エンタープライズ プロデューサー。寶船プロメンバー「BONVO」リーダー。山形県米沢市おしょうしな観光大使。日本PRのCM『日本の若さが世界を変える』に出演。「my Japan Award 2014」 にて《箭内道彦賞》を受賞。

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