フランス・ソー市のお花見会場で阿波踊りしてきた!/繋がり連・Tsunagari Taiko Center

どうもこんばんは。金髪の異端児、たかしです。今回は阿波踊りを、フランスのお花見で踊ってきました!

フランス・パリの隣町のソー市という街で、春に行われたお花見のイベントです。お花見というだけあって、会場の公園には桜並木が続くエリアがありました。

フランスにいながらお花見気分を味わえるレアなイベント。一体どんな雰囲気だったのでしょうか?そしてこのイベントが開催される裏には、ある一人の日本人女性の物語がありました。今日は、その全貌を皆さんにご覧いただきます。

今回のイベントは、踊っていて本当に心が温まりました。フランス人がここまで日本文化を愛してくれていると思うと、日本人としてとても嬉しくなります。イベントの最後には踊り子もお客さんもみんなごちゃ混ぜで、輪になって阿波踊りを踊ったんですが、その時の景色がずっと心から離れることがありません。

僕は阿波踊りの踊り子として、これまで26年くらい踊ってきました。プロになるまでは、基本的に海外に行くこともなく日本で細々と踊っている程度でした。そんな僕が、今では何百人ものフランス人と一緒に阿波踊りを踊っている。日本から遠いフランスでも、阿波踊りの文化が受け入れられている。このことの感慨深さは相当なものでした。

そもそもこのイベントは、一人の日本人女性の存在がなければ何も始まりませんでした。

米村鮎子さん。彼女は、フランスの和太鼓グループ「繫太鼓センター」を立ち上げ、その後フランスで初めての阿波踊りグループ「繋連」を発足させました。若くから単身パリに渡った鮎子さんは、パントマイム業界の神様と呼ばれるマルセル・マルソーに学び、その後フランスで日本芸能を浸透させようと奔走してきました。

繋連

そんな鮎子さんが、日本のお花見文化と芸能を掛け合わせてイベントをやりたいということで、地元の協力を募り実現したのが、今回のイベントというわけです。

もちろん今回も鮎子さんが立ち上げた繫連も出演していました。僕は繋連の踊りが大好きなんですよね。彼らの踊りを見ていると、阿波踊りの本質的な魅力に気づかされることがあります。

阿波踊りって、その土地ごとにローカライズされていくことが面白いんですよね。元々徳島で生まれた阿波踊りですが、東京の阿波踊りはまた違った魅力がありますし、踊る場所や踊る人によって様々な魅力が出てくるのが、阿波踊りの多様性をつくっていると思います。

もちろんフランスの阿波踊りもそうです。フランス人の阿波踊りは、フランス人独特の魅力がちゃんと出てるんですよね。それは、僕らが真似しても表現できないフランス人ならではの踊りになっているんです。

そんなカルチャーをたった1人から地道に作り上げてきた鮎子さんの足跡というのは、尊敬しかありません。これからも寶船は、フランスに行く度に鮎子さんや繋連のみんなにお世話になっていくと思います。こうやって世界にかけがえのない存在がいるというのは、幸せなことですね。

(たかし)

このイベントはコロナ禍以前に行われました。

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