マスク着用NG? 高円寺阿波おどりの件について、阿波踊りのプロが伝えたいこと。

どうもこんばんは。金髪の異端児、たかしです。

今回は、残念ながら今年公演が中止になってしまった高円寺阿波おどりについて語ります。

普段の寶船のYouTubeは、海外のツアーの模様やステージでのパフォーマンス映像を紹介していくことが多いですが、今回は珍しく僕たちが阿波踊りの未来について真剣に語っています。なかなかこういう回は珍しいですが、今回はぜひ僕らの話に少しだけ耳を傾けていただけると嬉しいです。

僕らは根っからの祭り人間なので、日頃から楽しいYouTubeを撮ろうと心掛けてきました。人生は色んなことあるけど、寶船のYouTubeを観て、一瞬でも嫌なことを忘れよう。そういう方の為に、僕らは一生懸命動画を撮ってきました。

しかし、たまには僕らの本音を包み隠さず、真剣に語る動画があってもいいのではないかと、最近思います。僕らは、動画を見てくださる方々に対して誠実でありたい。常にそう思っています。

言いたいことがあるのに、それを心の奥に閉じ込めて黙っていることが、本当に誠実なのでしょうか。それより阿波踊り業界の未来の為に、僕らの考えをきちんと発信することこそが、誠実な態度と言えるのではないでしょうか。

というわけで今回は、いつもの動画と少し趣向を変えて、僕らが阿波踊り業界の未来について語りました。

今日取り上げている話題は、「高円寺阿波おどり中止」のニュースです。関東の阿波踊り業界の中でも、高円寺阿波おどりは最も影響力があると言っていいと思います。高円寺阿波おどりの動き次第で、関東全体の阿波踊り祭りの運営が大きく変わってくる。そのくらいの影響力があります。

もちろん大前提に、何よりも大切なのは人の命です。絶対にそこだけは揺らいではいけません。

しかし、阿波踊り業界に携わる人間として、夏の阿波踊りが2年連続で無くなってしまうことの文化的損失がどれほど大きいものなのか。僕たちは実体験として理解しているつもりです。
今まで約450年以上もの間、脈々と受け継がれてきた阿波踊りの魂。先人たちの涙ぐましい「継続」への執念は、並大抵のものではなかったと思います。

僕らは実際に阿波踊りグループを運営している立場なので、「ほっといても夏が来れば人が集まるでしょ」というほど、阿波踊りの運営が簡単なものではないことを知っています。


2年間お祭りが無くなってしまうことで、若者の阿波踊りに対する関心が刻一刻と薄らいでしまいます。文化というのは、常に若者のエネルギーとともに継承されていくものです。そんな文化の火種が消えてしまうかもしれない、という危機が今阿波踊り業界全体を襲っています。

この問題は、決して軽んずるべきものではありません。阿波踊り業界の未来は、引いては日本のお祭り文化全体の未来に関わることだと思います。

インパクトで煽るネットニュースの見出しだけを見て、「辞める理由」を並べることは誰にでもできます。しかし、本当にそれが未来に繋がる前向きな議論なのでしょうか。日本をもっと明るくするために、今しないといけない議論は「いかに辞めさせるか」よりも、「どうやったらやれるのか」なのではないでしょうか。

正しい事実や分脈を見て、確かな未来を築く。それこそが僕ら世代のやらなければならない責務だと考えます。当然、僕らの言っていることが100%正しいとは思いません。こういう動画を通して、多くの方が考え始めるきっかけになればいいかなと思っています。

(たかし)

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